その1 調査・マーキング
打診棒を用い、タイル全数を調査。打診音に拠って浮いているタイルを確認。目地部に穿孔の為のマーキングを行う。
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外装を覆うタイルの下地モルタルが、建物躯体コンクリートから浮いている場合を指します。
経年に伴う劣化が進み、劣化程度が激しい場合には、タイル自体の剥離だけでは治まらず、モルタルと共に剥離現象が現れます。
対処方法としては、タイルの目地部分に穴を空けて、ステンレスピン固定用のエポキシ樹脂(接着・硬化剤)を注入し、ステンレスピンを打ち込み固定する方法を用います。
打診棒を用い、タイル全数を調査。打診音に拠って浮いているタイルを確認。目地部に穿孔の為のマーキングを行う。
低騒音・低振動ドリルを使用して、目地部に穿孔を行う。径は4mm、深さは躯体コンクリートに30mm以上とする。
圧搾空気等で孔内の切粉を除去する。
穴廻りを養生し、SUSピン固定用エポキシ樹脂を手動式注入器を用い、静かに漏れが無い事を確認しながら注入する。
打診棒を用い、タイル全数を調査。打診音に拠って浮いているタイルを確認。目地部に穿孔の為のマーキングを行う。
SUS全ネジピン(Φ3 L=40mm)を穿孔した箇所に挿入し、位置まで打ち込む。
周辺部にはみ出たエポキシ樹脂を取り除き、養生を剝す。そして最後にタイル面の清掃を行う。
施工方法を図で見ると以下のような形になります。
断面図ではタイル・下地モルタルとステンレスピンの状況が確認できます。
また、アンカー(穿孔)位置を見ることが出来ます。タイル下地のモルタル自体を躯体から剥離することを押えます。
注1) 下地モルタルが浮いている場合に対応する工法です。
上記の図は改修状況の凡例です。
ステンレスピンが建物躯体コンクリートまで打込まれ、エポキシ樹脂も充填され、タイルは下地モルタルを通して建物躯体と接着されます。
●はアンカーピン打ち込位置を示す
上記の図はアンカー(穿孔)位置を表したものです。
基準は25箇所/m2としてステンレスピンを打ち込みますが、状況によっては16箇所/m2や9箇所/m2を用いる場合もあります。
※表面樹脂モルタルはグレー色とします。